書籍

ファスト&スロー(上巻)を読んで 著<ダニエル・カーネマン>

心理学,ファスト

こんにちは!

 前から気になっていた著書ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」を読んでみた感想を書こうと思ったのですが、カーネマンの専門分野である心理学ってどんな学問だったかな?と、気になったので調べてみました。

 ちょっと怪しい分野と思いがちな方も少なからずいると予想しますが、この「心理学」。実はとっても奥が深くて幅も広かったのです!

心理学って

心理学とは…

「心の問題を研究する学問」のようなニュアンスではありますが、つかみどころがありませんよね。。

心理学の本格的な研究が始まったのは、1879年ドイツのライプチヒ大学に心理学研究室が開設されてからと言われているそうです。

それまでも当然、心の問題は考えられていたそうですが、、どちらかというと哲学的に心のあり方を研究することが主体でした。

 「○○心理学」という名前がついているジャンルは非常に多いので、以下では代表的なジャンルについて書いてみました。

認知心理学

 この分野が、ノーベル経済学賞受賞者であるカーネマンが専門とするり分野である認知心理学です。

ここでは「知」のメカニズムを研究。

人間の心の動きは、「知・情・意」(知識・感情・意識)の3つの要素で成り立っているといわれます。

この3つのうち「知」にスポットを当てて研究するのが、「認知心理学」。

厳密にいうと、「情」や「意」も、「知」を抜きにしては考えることはできないため、「知」の側面から人間の心の動きを総合的に研究することも必要だそうです。

参考:基礎から学ぶ認知心理学 — 人間の認識の不思議 (有斐閣ストゥディア)

心理学

神経心理学

観察と実験で脳の働きにアプローチ。

この領域の研究手法は、2つに大別することができる。

一つは臨床神経心理学。簡単にいうと、病気や事故で神経系に損傷を負ったときに、どういう障害が出るかを研究するもの。

もう一つが実験神経心理学。

参考:知・情・意の神経心理学

性格心理学

性格の分類と、その形成要因を研究しているのが「性格心理学」。

だれでも一度は受けた経験があるであろう「心理テスト」などがこの分野に分類されるよう。

「ファスト&スロー」を読むと、この「心理テスト」の結果すら、自分の明確な意思で行われたものなのかを振り返りたくなります。

参考:性格心理学への招待―自分を知り他者を理解するために (新心理学ライブラリ)

発達心理学

発達し続ける人間の生涯を見つめる。

人間の発達のメカニズムを研究するとともに、発達の各段階で行動などにどのような違いがみられるか、といったことを研究する。

参考:史上最強図解よくわかる発達心理学

教育心理学

だれもが一度は向き合うテーマに取り組む

この領域には、心理学のジャンルの一つとする考え方と、教育活動そのものを研究する教育科学のジャンルの一つとする考え方がある。

参考:よくわかる学校現場の教育心理学 AL時代を切り拓く10講

臨床心理学

深刻な「心」の問題を研究。

研究の対象範囲は広く、精神医学的領域(精神病、神経症など)、社会病理的な問題(犯罪、自殺など)をはじめ、青少年を取り巻く問題も含む。

参考:史上最強カラー図解 臨床心理学のすべてがわかる本

社会心理学

社会的動物としての人間を取り扱う

社会的影響下における個人の行動のメカニズムを、心理学的に研究しようとしているジャンル。

社会構造が目まぐるしく変化する中で、次々と新たな問題が生まれてきますが、こういった問題に対処するのも、この分野の課題です。

参考:社会心理学 (New Liberal Arts Selection)

犯罪心理学

主に犯罪行為を研究する。

犯罪の動機に関してはいくつかの説があるそうです。

フロイトに代表されるような精神分析的アプローチも盛んですが、個人的要因と社会・経済的要因の2つに集約することができるそうです。

参考:困った悩みが消える感情整理法

感情心理学

認知心理学でも書きましたが人間の心の動きを構成している「知・情・意」の3つの要素のうち、「情」にスポットを当てて研究するのが「感情心理学」。

感情が生まれるメカニズムと、感情が身体に及ぼす生理的な反応を研究するのが主目的です。

比較的新しいジャンルのようですが、混沌とした現代には大きな可能性を秘めていますね。

災害心理学

災害時に人はどうなるか。

災害と人間行動の関連性を研究する「災害心理学」には2つの側面があるそう。

①災害が発生したときに人間が示す反応の研究。

②被災者が受けた精神面のダメージに関する研究。

防災に関しては先進国といわれている日本ですが、3・11のような大地震の際に多数の被災者を出してしまいましたね。。

未だ心の傷を負っている方も多いと思いますので、この分野が貢献できることを期待したいです。

参考:災害・防災の心理学―教訓を未来につなぐ防災教育の最前線

環境心理学

環境心理学は、人と環境の相互作用をテーマにしています。

「環境が人に与える影響」を考えるとともに、「人が環境に与える影響」を研究するジャンルといえます。

わかりやすいところの例で考えると。犯罪の多かったエリアの街灯の色を、「赤」→「青」にしたら犯罪が減った。などでしょうか?(※諸説あり)

参考:環境心理学―人間と環境の調和のために (ライブラリ 実践のための心理学)

おわりに

ざっと代表的なジャンルを書いてみましたが、冒頭でも述べた通り「○○心理学」と呼ばれるものは、数多あります。

さらに、心理学のジャンルは相互に関連しあっているため、どれとどれが密接に関連しているということをまとめるのも困難な学問です。

代表的なジャンルには記載しませんでしたが、昨年、ちょっとしたブームになったアドラーは、個人心理学に分類されるようです。

心理学が領域が気になった方の参考になれば幸いです。

また「ファスト&スロー」の感想は後日書いてみたいと思います。

参考:悩みが消える「勇気」の心理学  アドラー超入門