よく噛むダイエット
こんばんは!
少しづつ気温も下がってきて、厚着をする方も増えてきましたね。
秋は、サンマをはじめ旬の食材が美味しい”食欲の秋”ですが、食べすぎたりしていませんか?
厚着の下は脂肪だらけ…なんてことにならないように、来年の露出しなければいけない時期を考え、日々自己管理をしっかりしていきましょう。
ところで、たびたび話題になる”よく噛むダイエット”は本当に効果的なのでしょうか?なんとなく効果的だとは感じるものの、そのメカニズムについてはよく分からないという方が多いのでは?
今回は、”よく噛むダイエット”のメカニズムを知り、今まで以上に日ごろのダイエット時に意識できるようにしましょう。

目次
よく噛むダイエットの本当のところ
よく噛むのがダイエットにいいというメカニズムを知る前に、「早食い」が太る事実についての話を。「早食い」の人が太る(肥満)のは、多くの調査結果でも明らかにされています。
ある調査結果では、食べるのが「かなり速い」という人と「かなり遅い」という人では、BMIが2.5以上高値だったそうです。
BMI=体重(kg)÷身長(m)×身長(m)
さらに、BMIが25を超えると脂質異常症、糖尿病、高血圧症のなどのリスクが2倍以上になると言われています。
また肥満はアンチエイジングの大敵でもあります。
肥満が脂質異常症、糖尿病、高血圧を招き、それが動脈硬化(血管の老化のようなもの)の原因にもなります。ほかにもインスリンの抵抗性を高めて、高血糖をおこし、「糖化」の進行を促してしまいます。
- 「早食い」の人はインスリン抵抗性が高くなる
- 「よく噛まない」人は昼食後の血糖値が高い。
- 「噛む回数が少ない」人は肥満度が高い
よく噛まないと太るのはなぜ?
この理由は簡単で、時代とともに「食物がやわらかくなっていること」が挙げられます。
食物が柔らかいという事は、あまり噛まずにどんどん食べられます。
満腹中枢の働きとして、①食物が胃から腸に入る⇒②消化吸収されて血糖値が上がる⇒③これをキャッチして満腹中枢が食欲を抑える。
となるはずなのですが、食物がやわらかいことでこの段階が来る前に多量の食物を胃に入れてしまうため、食べすぎとなり肥満を招いてしまうのです。
一気にたくさん食べると、血糖値が急上昇し、インスリンも多量に分泌されます。
インスリンは糖の利用を促すという側面もありますが、脂肪を細胞に押し込む働きもあります。多量に分泌されれば、当然のごとく体脂肪がたまります。
インスリンが分泌されると、その刺激を受けて脂肪からレプチンというホルモンが分泌されます。
レプチンとは…
満腹中枢を刺激し、食欲を抑える働きをします。
このレプチンは肥満が進むと、働きが悪くなって、食欲が抑えられなくなり、肥満が肥満を呼ぶ悪循環に陥ってしまいます。
よく噛んで食べることで、満腹中枢の働きを正常にしてあげればおのずとダイエットにつながりますね。
よく噛むダイエットが効果的になるメカニズム
よく噛むことで、歯肉や顎を動かす筋肉に分布している神経を通じて、その情報が脳の咀嚼中枢に伝わります。
この結果、脳の視床下部にある神経細胞から脳内ヒスタミンとよばれる物質が放出され、ヒスタミンが満腹中枢を刺激することで食欲を抑えます。
このヒスタミンには、別の役割もあり、自律神経の”交感神経”の働きを活発にし、脂肪の燃焼を促します。これがよく噛むのがダイエットに効果的なポイント。
また前節で記載の通り、よく噛むことでレプチンが分泌され、満腹中枢に働きかけるので、食欲が抑えられ、食べすぎを防ぐことができるのです。
意識して噛む回数を増やしましょう
噛む回数の目安としては、「一口30回程度」と言われています。
しかし、この回数は糖尿病の咀嚼療法の基準となるくらいの、なかなか難しいもの。なので、気持ちはこれくらいの回数を意識しつつも、「一口20回程度」にしておくのがいいでしょう。
これでも十分効果的と言われています。慣れるまでは大変かと思いますが、なるべく意識し、回数を重ねることで自然と口が動くようにすることが大事ですね。
よく噛むダイエットのためには歯も大事
よく噛むためには、「健康的な歯」である必要があります。
厚生労働省の国民・栄養調査によると「何でも食べることができる」という人は70歳以上では50%ちょっとです。「20歯以上持っている」という人は60~69歳では60%、70歳以上では30%だそうです。
女性はいつまでも美しくありたいと思うものですよね。
歯を失うのなんて、まだまだ先と感じるかもしれませんが、丈夫な歯でないとやわらかい食物を摂取しがちになり、咀嚼回数が減少してしまう可能性もあります。
よく噛むダイエットのためには咀嚼回数と同時に、健康的な歯でいられるような努力もしていきたいものですね。
噛む行為はアンチエイジングにも通じる
「よく噛めない」と動物性たんぱく質、動物性脂質、カルシウム、亜鉛、ビタミンE、ビタミンB12、ビタミンC、食物繊維などの摂取量が低下することが、国民健康・栄養調査によりわかっています。
これらの栄養素の不足もアンチエイジングの大敵になります。
亜鉛は”酸化”を防ぐ酵素の産生に欠かせないミネラルですので、不足すれば、抗酸化酵素を十分につくれず、”酸化”が進んでしまいます。
ビタミンEとCは重要な抗酸化物質ですので、不足すれば、”酸化”が進んでしまいますので、老化促進因子を加速させることになってしまいます。
よく噛むダイエットまとめ
よく噛むダイエットのメカニズムはお分かりいただけましたでしょうか?
人間の三大欲求の食欲をコントロールし、ダイエットする方法として最適なのが「よく噛むダイエット」ではないでしょうか。
やり始めは大変かもしれませんが、慣れてくればおのずとよく噛むようになってくるはずです。今まで「食べるのが速かった」という人は、今までの食事の半分程度で満腹になってしまうかもしれませんので、思い立ったらチャレンジしてみてください。
ダイエットには、こういった日ごろからの意識に加えてサプリメントなどを加えると、より効果的です。日本でもサプリメント外来があるくらい少しづつ認知されてきていますので、よかったら以下の記事もどうぞ。
